メゾ・ソプラノ 郡 愛子(こおり あいこ)
プロフィール
1975年に日本オペラ協会より、78年に藤原歌劇団より、それぞれオペラ・デビュー。両団体において卓越した才能を発揮し、85年、86年に、当時の日本における唯一のオペラ賞「ジロー・オペラ賞」を、2年連続で受賞。また87年には、自身初のリサイタル《オルフェオの世界》で「昭和62年度文化庁芸術祭賞」を受賞。以来現在に至るまで、両所属団体の公演はもとより、小澤征爾指揮《ヘネシー・オペラ・シリーズ》、新国立劇場主催公演、ほか数多くのオペラに出演。新国立劇場主催公演では、1998年以降《蝶々夫人》、《エウゲニ・オネーギン》、《ヘンゼルとグレーテル》、《セビリアの理髪師》等のオペラに出演を重ねてきた。コンサートにおいても、これまで主要オーケストラの定期演奏会、特別演奏会などへの出演は枚挙にいとまが無く、98年~99年には佐渡 裕指揮《バーンスタインズ・ニューヨーク》、《キャンディード》の全国主要都市ツァーに出演。幅広いレパートリーと奥深い芳醇な歌声、そして圧倒的な表現力を具える日本を代表するメゾ・ソプラノとして活躍を続け、2002年に横浜アリーナで開催された《3大テノール・ラスト・コンサート・イン・ジャパン2002》へのゲスト出演では、世界3大テノール(P.ドミンゴ、J.カレーラス、L.バヴァロッティ)と共演して話題となる。
自身のリサイタルにも積極的に取り組み、音楽ジャンルの垣根を超え、“笑いと涙と感動と”をモットーとした独自のスタイルのリサイタルを、デビュー20周年にあたる1995年より2019年までほぼ毎年開催。“愛といのち”、“生きがい”等をテーマに掲げ、歌詞と構成へのこだわりから、作詞、訳詞も手掛けてきている。CDアルバムは、収録全曲を自身で作詞・訳詞した世界名曲集「郡愛子30周年記念アルバム〜これ以上の愛は」、「日本抒情歌集|郡愛子」、「やるせないアリア|郡愛子」の3タイトルが(公財)日本伝統文化振興財団より、また7つのジャンルから選曲した画期的なアルバム“Voices”シリーズのⅠ~ⅤがC-オーグメントよりリリースされており、現在合計8タイトルが発売されている。テレビはこれまで、NHK《ニューイヤー・オペラコンサート》、《ときめき夢サウンド》、テレビ朝日《題名のない音楽会》、《ニュースステーション》、日本テレビ《深夜の音楽会》等の番組に出演してきており、BSテレビ、FM、AMラジオへの出演も数多い。
2017年度からは、「日本オペラ協会」総監督として日本オペラの振興と発展に全力を注ぎ、以下のように幅広い演目で制作、上演を重ねてきている。
2017年度:《ミスター・シンデレラ》/《夕鶴》
2018年度:《日本オペラ協会創立60周年記念公演~「静と義経」》 ※東京初演
2019年度:《スーパーオペラ~「歌劇 紅天女」》 ※新作・世界初演
2020年度:《キジムナー時を翔ける》 ※「第29回三菱UFJ信託音楽賞」受賞
2021年度:《魅惑の美女はデスゴッデス!》/《ミスター・シンデレラ》
2022年度:《咲く~また生まれ変わるために》
2022年度:《「源氏物語」(三木稔作曲)グランドオペラ・日本語版全3幕》 ※世界初演
2023年度:《夕鶴》(20023年7月上演)
2023年度:《倉本 聰 原作「ニングル」》(2024年2月上演予定) ※新作・初演
【監修図書】
“日本オペラ”を広く紹介するためにその基礎的な資料となるテキストの必要性を自ら説いてきたが、2022年9月に<日本のオペラ・アリア選集(監修:郡愛子)>が音楽之友社より出版され、その想いの一端が実現するに至った。
公益財団法人日本オペラ振興会 常務理事 / 日本オペラ協会 総監督
公益社団法人日本演奏連盟 理事
ホームページ http://www.koriaiko.com/